be about to doほか(「ブラックセイルズ」シーズン4、第3話)

「ブラックセイルズ」シーズン4、第3話からです。PotPlayerで英語字幕を読み込んで再生し、キャプチャーしました。

総督代理のベリンジャーが海賊を全員hangingしようとしている場面です。それをエレノアが止めようとしています。

(be) about to make a terrible mistakeは「重大な過ち(海賊を全員hanging)を犯そうとしている」、つまり未来であって、それはそのように訳すのが妥当と思います。「あなたは過ちを犯している」では、すでに過ちを犯してしまったように聞こえ、ストーリーの時系列に狂いが生じます。

次です。

(以下字幕)
Nassau will never fully come to heel until we can demonstrate control.
支配力を見せつけない限り ナッソーは服従しない
And control that no one can see makes for no demonstration at all.
そして支配は 目に見えるものではない
So, I will let them see it.
だから 見せるのです
(字幕終わり)

ナッソーはイギリスの植民地で、奴隷と海賊が住んでいます。詳しくは映画をご覧ください。

残念ながら、上の訳は意味不明です。問題はdemonstrateです。英辞郎の定義は、次のとおりです。

 【他動-1】〔指導・説明・宣伝などのため〕実際にやってみせる、実演する、実地説明をする、行動で示す
【他動-2】〔実例によって〕はっきり示す、明らかにする、明示する

要するに「目に見えるようにして証明する」ことです。第2文の訳、つまり「そして支配は 目に見えるものではない」がつまずきの元です。目に見えないのなら、見せることはできません。

ここは、「(いろいろな形の支配のうち)目に見えない支配は、デモンストレーション(実際の支配/明示された支配)ではない」と解釈しなければなりません。これで、第3文のとのつながりも良くなります。make forは、「生み出す、役に立つ(bringwork)」です。

以上