「ブラックセイルズ」シーズン4、第4話のメモです。PotPlayerで日本語字幕、英語字幕を同時表示し、キャプチャーしました。

(以下字幕)
For the moment, Nassau town is lost.
私たちは完全に ナッソーを失った
That much is painfully clear.
(字幕終わり)

momentに付く前置詞としてはat、in、forがあり、また、冠詞はaはtheがあります。ややこしいので、ここで整理します。以下、例と定義です。いずれも英辞郎からの引用です。

at a moment(単独ではあまり使われない) 
例:at a moment of crisis=危機にさらされている時に

in a moment (筆者注:少しの間の後に)
すぐに、すぐさま、一瞬にして[のうちに]、瞬時に、即座に、即時に、直ちに(以下、略)
 ・I’ll be with you in a moment. (呼び出されて)すぐ行きます。

for a moment
【1】少し[ちょっと]の間、一瞬 (例は略)
【2】一瞬も[ちっとも]~しない◆否定語と共に用いて(例は略)

at the moment
【1】現在(のところ)、今のところ、今(は)、ただ今は、ちょうど今、目下、当座は、当面(例は略)
【2】~した瞬間に、~しようとしていた矢先に
【3】ちょうどその時

in the moment
例:in the moment of adversity=逆境のときに(筆者注:ofで限定されているからtheが付く)

for the moment
差し当たり(は)、当分(の間)
・For the moment I’ll go to vocational school. 差し当たり職業訓練校に通うつもりです。

まず、前置詞ですが、状態や動作の継続時間という点で見ると、atが一番短く、その後、in、forと続くようです(時間の長さ=at<in<for)。

moment自体の時間の長さですが、WordNetに次のような定義があります。

moment
n 1: a particular point in time; “the moment he arrived the party began” [syn: minute, second, instant] [<=|==|=>]

2: an indefinitely short time; “wait just a moment”; “it only takes a minute”; “in just a bit” [syn: minute, second, bit] [<=|==|=>]

この定義を見ると、場面に応じて数秒から数分というところでしょうか(上で説明したように使われる前置詞で異なります)。

冠詞は、原則どおり「不特定(a)」と「特定(the)」と考えれば良いと思います。

字幕は、「私たちは完全にナッソーを失った」となっていますが、for the momentですので、「(少なくても)当分の間は、ナッソーの町を失った/向こうの手に渡った」が妥当な解釈と思います。

次です。

(以下字幕)
Here he comes.
ビリーです。
(字幕終わり)

画面は、ビリーが来たので紹介しているところです。

Here come構文はご存じのとおり、目的語が代名詞の場合はHereとcomeの間に、名詞(代名詞ではない)の場合はcomeの後ろに置きます。上の画面は、後者です。

以下、ビートルズのHere comes the sunの歌詞です。

Here comes the sun (ここは通常の名詞だから、comesのうしろ)
Here comes the sun and I say
It’s alright
Sun, sun, sun, here it comes(ここは代名詞だから、hereとcomesの間)

次です。

(以下字幕)
When Anne was recruiting spies in Port Royal,
アンがポート・ロイヤルで 
she met a man with an estate in the wilderness,
ある農場主と出会ったの
north of Spanish Florida. 
出身はスペイン領フロリダ
A reform-minded man who uses convicts as laborers.
革新的な考えの持ち主で 囚人を働き手にしてた
(字幕終わり)

語っているのは過去の話で、だからshe met a manなどと過去時制になっています。ところが、A reform-minded man who uses convicts as laborers.は現在時制です。

これは、「劇的現在(または歴史的現在)」と呼ばれる用法で、「物語などで過去の事柄をあたかも眼前の出来事のように伝える揚合に使われる」(江川泰一郎著「英文法解説改訂三版」)。過去の話が突然、現在時制になるので戸惑うこともあります。

新聞の見出しでもよく使われ、その場合、時制は現在ですが意味は過去です。新聞で未来を表すときには、to doを使用することが多いようです。

次です。

(以下字幕)
Well, that’s a smart thing for him to say if his intent is to split us apart.
俺たちの仲違いが目的なら 賢い奴だ
I suppose we should’ve expected nothing less (than that).
そうとしか思えん
(字幕終わり)

should’ve (should have)+過去分詞は、「(あのとき)~すべきだった(がしなかった)/~しておけばよかった」です。

したがって第2文は、「(俺たちは)それ以下のものを予想すべきでなかった/まさしく賢い奴という事実を予想すべきだった」→「そう考えておくべきだった/気づくべきだった」と解釈できます。

以上