「サバイバー」シーズン1、第4話です(PotPlayerにて画面キャプチャー)。
(以下字幕)
General, it’s barely 7:00 a.m.,
7時前から
and I’ve already been ambushed by the presumptive Speaker,
イヤな相手と話し
and I am facing a potential domestic crisis,
国内で混乱も起きた
so, please, choose your words wisely.
お手柔らかに頼む
(字幕終わり)
it’s barely 7:00 a.m.は、本来は「ようやく午前7時になった」という意味ですが、ここは「午前7時少し前」の意味で使われています(最初の画像の右上の時計を見てください)。これは、barelyにhardly、scarcelyの意味があるためと思われます(WordNet 2.0)。
the presumptive SpeakerのSpeakerは、ここでは、ご存じのように「話す人」ではなく「議長」(通常、頭は大文字)です。訳者は、presumptiveをpresumptuousと取り違えたかもしれません。つまり、「推定される(議会の)議長/議長候補」で、具体的にはキンブル・フックストラテンを指しています(たった一人、生き残った議員)。「イヤな相手」は訳者の意訳?
I am facing a potential domestic crisis(国内で混乱も起きた)は現在進行形ですので、そのように訳すのが適切です。
次です。
(以下字幕)
Tom
トム
forcing a sitting governor to cede power to the feds
現職知事の権力を政府が奪えば—
creates a monumental precedent.
前例を作ることになる
I know.
分かってる
But this is a tipping point.
転機になるだろう
If I let Governor Royce set up a police state,
ロイス知事が従ったとしても
how can I stop the other 49 governors from doing the same thing?
他の知事が同じことをしたら?
(字幕終わり)
But this is a tipping point.は「転機になるだろう」となっていますが、この文は現在時制です。「今、大事なときだ」、「ここが肝心なところだ」など。
If I let Governor Royce set up a police stateは「ロイス知事が(私の命令に)従ったとしても」と訳されています。分からないこともないのですが、もう少し原文に近づけて訳したほうがいいかもしれません。
直訳は、「ロイス知事に警察国家を作る(つまり、州兵組織を使って連邦政府とは別の道を進む)ことを許したら、他の49州の知事が同じ事をすることをどうやって阻止できるだろうか」です。
次です。
(以下字幕)
And he’s gonna do things that you might not agree with.
同意できないことも出てくる
(字幕終わり)
復習のため書きます。agreeは、次の3つの前置詞を取ります。
agree on=方針、協定、決定、期限
agree to=(人の)意見、提案、計画
agree with=人(人名、人称代名詞)
ただ、上記の前置詞の用法はそれほど厳格ではないようです。このほか、agree to doの形もあります。
次です。
(以下字幕)
But we leave each night hopeful that today’s sacrifices have been worth it,
それでも今日払った犠牲がいつか報われると信じ
that our instincts have not led us astray
直感に希望を見いだし
and that our best has been good enough.
最善が尽くせたか問い直しています
(字幕終わり)
カーターに代わり報道官となったセスが、ジャーナリストたちの前で話す場面です。hopeful(=in the hopes)は、3つのthat節にかかっています。各節の意味は次のとおりです。
(1)今日の払った犠牲は、その価値があったこと。
(2)直感は、我々を道に迷わせることはないこと。
(3)最善が十分に尽くされたこと。
例えば、「われわれは夜、次の3つの希望とともに(3つのことを願って)職場を離れます。今日、犠牲を払ったが、その価値はあったこと。直感に従えば、道に迷うことはないこと。最善を尽くし、それも十分に尽したこと」。
以上