クジラの公式は、受験英語ではあまりにも有名です。実際にはそれほど使われないと思われがちですが、そうでもありません。会話でも時々、見られます。クジラの公式とは、no more~than / not~any more thanという構文で、教科書には次の例がよく出てきます。

A whale is no more a fish than a horse is.

A whale is not a fish any more than a horse is.

(クジラが魚でないのは  、馬が魚でないのと同じである。)

次は、「ボルジア家」、シーズン3の一場面です。

kujira1

大事なのは、than以下の節が肯定形であっても意味は否定であることです(上の例ではI do)。

下は、同じく「ボルジア家」、シーズン3です。

kujira2-1

kujira2-2

That bastard child shall find no more favor in me than it did with my uncle, the king.

than以下の節のitは、最初の節を受けています。つまり、「あの私生児は、私の中に好意的な態度を見つけることはない」→「私は、あの私生児の世話をする/好意的に扱うつもりはない」。

withは「関係・関連」を表し、ここでは「場合」です。したがって、「私の叔父、つまり(ナポリ)王の場合も好意的に扱うつもりはなかった」という意味です。この部分は、字幕では省略されています(時間の関係から字数制限があります)。

訳し方としては、

「私の叔父、つまり王も目をかけるつもりはなかったと同様に、私は/私も、あの私生児に目をかけるつもりはない。」よりも、

「私は、あの私生児に目をかけるつもりはない。これは、私の叔父の王も同じだった。」

のほうがすっきりすると思います。